昆虫食が世界で注目されているのをご存じだろうか。2013年、国連食糧農業機関(FAO)の報告によると、2030年に地球上の人口は90億人に達すると見込まれており、それにより食糧危機が発生することが懸念されている。この解決手段として、昆虫食が注目されている。
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たんぱく源としての昆虫食
たんぱく質摂取の必要性
人の体の構成比率は、水分約60%、たんぱく質約20%、脂質約15%、ミネラル約5%といわれている。たんぱく質は皮膚や筋肉、爪だけでなく、体の中で最も大事な脳を構成する成分である。たんぱく質を摂取しないと、生存するための機能が著しく低下する。例えば、筋力が落ちると体を動かせなくなったり、日常動作すらままならなくなる。皮膚が荒れて、経皮でのウイルスや細菌感染症にかかりやすくなる。脳が委縮してしまい、体の様々な機能が正常に動作できなくなるなど。たんぱく質の摂取は生存にかかわるといっても過言ではない。
たんぱく質の種類
たんぱく質には、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質がある。動物性たんぱく質はその名のとおり、牛や豚などの動物に由来するたんぱく質である。植物性たんぱく質は、納豆や豆腐などの豆類、ブロッコリーやアスパラガスなどの野菜類、とうもろこしやそばなどの穀類から摂取することができる。
動物性と植物性の大きな違いの一つは、吸収率の差である。植物性に比べて、動物性たんぱく質のほうが我々人間は吸収しやすいのである。この差は、細胞壁や食物繊維により消化されにくいことや、アミノ酸組成の違いが挙げられる。
必須アミノ酸を摂取できる
たんぱく質は数多くのアミノ酸がつながっているものである。アミノ酸の種類や組み合わせで、たんぱく質の性質が異なる。このアミノ酸には、必須アミノ酸と呼ばれるものがある。必須アミノ酸は、人間が体内で合成できないため摂取する必要がある必須のアミノ酸である。摂取とは経口摂取、つまり食事で補わなければならない。必須アミノ酸は動物性たんぱく質に多く含まれる。
昆虫食はダイエットや体作りにおすすめ!?
虫の種類にもよるが、多くの虫は高たんぱく質、低脂肪である。ダイエットといえば、「脂質を抑えて、たんぱく質多くとりましょう」といいますよね。たんぱく質を多く取ることで、筋力アップする。筋力アップすることで、基礎代謝量が増えて脂肪燃焼効率が上がり、どんどん余分な脂肪が減っていく。ボディービルダーやフィジーカーなどのように筋トレで体作りをしている方も同様の考えのはずです。この「高たんぱく質、低脂肪」というのが、昆虫食なんです!食品100g中のたんぱく質含有量を比較すると、高たんぱくでおなじみにささみ肉は約27gであるのに対して、ヨーロッパイエコオロギは約70gであり、2.5倍以上効率的にたんぱく質を摂取できそうである。
非常食としての昆虫食
内山昭一さんが主宰する昆虫料理研究会のホームページでは、身近な昆虫の料理方法と味の特徴が記されている。有事の際に、食べ物の確保に困ったときに使える知識として知っておいて損はないと思う。
抜粋して紹介すると、カマキリ、カブトムシ、クワガタムシ、カミキリムシ、クモ、白アリ、ムカデ、ハチノコ、サクラケムシ、イモムシなど
昆虫食、はじめてみる!
ここまで読んだ方は、昆虫食に挑戦してみようと思ったのではないだろうか。
昆虫料理研究会のホームページを参考にして、自分で虫を捕まえて調理するのもよいが都市部で虫を捕まえるのは一苦労である。そこで、すぐに昆虫食を試すことができる方法をご紹介!
昆虫食専門の通販サイトbugoom(バグーム)

bugoomの公式サイトをご覧いただければわかるが、主食やたんぱく源としての昆虫食だけではなく、いつもの食事の味や風味をアレンジするアイテムとしてであったり、健康的なスナックとしての活用が想像できる。
新型コロナでの自粛により、Zoom飲みが流行っているようだが、おつまみとして選べば飲み会での話題の一つになるのではないかと考えらえる。
コオロギラーメン 凪
新宿でコオロギを使ったタレ、だし、油、麺で作られたラーメンを楽しむことができる。東京都中央区日本橋馬喰町に店を構える昆虫食のレストランANTCICADA(アンドシカダ)の店主である篠原祐太さんが凪とともに共同開発した1杯である。篠原祐太さんは学生時代から昆虫食の普及活動に熱心に取り組んでこられたくらい、昆虫が大好きである。各種メディアでも取り上げられた実績があり、ご存じの方もいるのではないか。
在宅時間の多い今だからこそ、ご家庭でコオロギラーメンを作ってみませんか?まずは、コオロギの味見から。
自販機
昆虫食を手軽に試す方法として、自販機がある。上野アメ横、大船、熊本市中央区、大阪府堺市に設置してあるという情報をキャッチした。お近くにお住まいの方は探してみてはいかがだろうか。
日本でおなじみの昆虫食といえば、イナゴやハチノコであるがこれらは昆虫食市場ではごく一部に過ぎない。世界中ではすでに1,900種類以上もの昆虫が食べられている。
さいごに
食は楽しくなくてはならない。食が楽しくないと、毎日のことであるためストレスがたまり健康を害してしまい医療費がかさんでしまったり、ストレス発散のためにお金を浪費することにつながる。食を楽しくする一手段として、有事の備えとして昆虫食はいかがだろうか。
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